なぜ一つの体験談だけでは判断できないのか
Qiitaには「転職ドラフトを使ってみたら、200万円以上の年収UPで4社内定を獲得した話」という記録がある一方で、 「50代・COBOLオンリー・PM経験ありで転職活動したら内定3社取れた話」という記録もある。年齢もスキルセットも 使ったサービスも異なる2人が、同じ「複数内定」という結果にたどり着いている。ということは、結果を分けているのは 年齢やスキルそのものではなく、途中の「動き方」である可能性が高い。
データで見る「内定までの実態」
体験談を読む前に、まず全体像を数字で押さえておく。マイナビの転職活動実態調査によれば、紹介された求人の平均は13.6件、 書類選考通過率は37.3%、応募件数から見た内定率は17.0%。おおよそ「10社応募して内定は2件前後」というのが平均像になる。
IT・webエンジニアに限定した964名調査(UPPGO「転職UPPP」)では、内定までの期間は「6か月以上」が30.8%で最多、 次いで「2〜3か月」19.4%、「3〜4か月」17.9%と続く。つまり半年以上かかる層と、3〜4か月で決着する層に分かれている。 この差を生んでいる要因のひとつが、初回面談での準備の差だ。面談で何を聞かれ、どう答えるかは 初回面談で聞かれることを整理した記事で扱っているので、 これから面談を控えている場合は合わせて確認しておきたい。
体験談から見える、内定に至った人に共通する4つの行動パターン
公開されている複数の体験談を横断すると、属性が違っても共通して現れる行動が4つあった。
最初から1社に絞らず、複数登録して「相性」で比較している
note「未経験ITエンジニア転職、エージェント3タイプ比較|全部登録した僕が整理しました」では、総合型・特化型・ スカウト型の3タイプすべてに登録したうえで、実際にサポートを受けながら絞り込んだ経緯が記録されている。 「有名な大手を選べば安心」という思い込みが、実際のサポート内容とはズレていたという振り返りもある。
「1社に登録して、そこが紹介する求人だけを見る」のではなく、複数登録して比較する前提を最初から持っている点が共通している。 何社くらいが適正かは複数登録は何社が正解かを整理した記事、 最初の1社の選び方は選び方の判断基準をまとめた記事で扱っている。
職務経歴書を「担当者と一緒に」書き直している
書類選考通過率37.3%ということは、裏を返せば6割以上が書類の時点で落ちているということでもある。 未経験からのエンジニア転職を成功させた体験談では、ポートフォリオ作成とGitHubでのコード公開に加えて 転職エージェントを活用し、最終的に3社から内定を得て受託開発企業に入社した経緯が紹介されている。
共通しているのは、職務経歴書を自分だけで完成させず、担当者のレビューを最低1回は挟んでいる点だ。 自己流のまま提出して落ちるケースは、体験談の中でも「反省点」として語られていることが多い。
エージェントに断られても、そこで止めていない
note「転職エージェントに断られて直接応募したら内定が出た話」では、エージェントの選考で断られた企業に 直接応募し直した結果、内定を獲得したという経緯が記録されている。入社後、採用担当者から 「直接応募でのエントリーはかなり好印象だった」と聞いたというエピソードも紹介されている。
Qiitaの「転職ドラフト」体験談(200万円以上の年収UPで4社内定)も、企業からのスカウトを起点にする 従来のエージェント経由とは別のルートを併用した例にあたる。エージェント経由の選考だけに賭けず、 直接応募やスカウト型サービスといった別の入口も並行して持っておくことが、機会を狭めない行動として共通していた。 担当者からの連絡が鈍くなったときにどう見切るかは、 音信不通への対応を整理した記事で判断基準をまとめている。
内定を「点」ではなく「面」で管理し、複数を並走させている
Qiitaの転職ドラフト体験談では4社から内定を獲得し、年収は200万円以上アップしている。 50代・COBOLの体験談でも複数エージェントを並行利用した結果、3社の内定を同時期に得ている。 いずれも1社ずつ順番に選考を進めるのではなく、複数の選考プロセスを意図的に同時進行させている点が共通する。
複数内定を得た場合、年収以外にも裁量・技術負債・成長機会といった軸で比較する必要が出てくる。 比較の軸の作り方は複数内定を3層に分けて比較する記事、 承諾の期限が重なったときの調整は内定承諾の期限交渉を扱った記事 で詳しく扱っている。
逆に、体験談で「合わなかった」と語られる担当者の共通点
内定に至った体験談の裏側には、「合わなかった」担当者への言及もある。共通して挙げられているのは、 連絡が遅くやり取りがストレスになること、希望する業界・職種についての知識が浅いこと、 言われたことしかせず新しい提案がないこと、そして特定の求人に誘導されている感覚を持つケースだ。
担当者を変更すること自体は、その後の選考に不利益を及ぼすものではないとされている。合わないと感じた担当者と 無理に続けるより、変更した方が結果的に早く進むケースは体験談の中でも複数見られる。特定のサービスについて 評判を個別に検証したい場合は、レバテックキャリアの評判を検証した記事 のように、担当者ベースではなくサービスの構造から確認する視点も参考になる。
内定後によくある分岐:承諾・保留・辞退
内定が出た後の標準的な流れは、条件を確認したうえでエージェントに承諾の意思を伝え、内定通知書を受け取ってから 内定承諾書を提出する、というものだ。ここで見落とされがちなのが、承諾書を提出した後でも辞退自体は法的に可能という点。 入社の14日以上前であれば、理由を問わず契約を解消できる権利がある。
エージェント経由で決まった内定であれば、辞退の連絡自体はエージェントが代行してくれることが多く、 企業との直接的なやり取りを避けられる。通常は金銭的な損害賠償を請求されることはないが、 企業側は採用計画の見直しが必要になり、エージェントと企業の信頼関係にも影響し得る点は理解しておいた方がいい。 伝え方や連絡のタイミングは内定辞退のマナーを扱った記事で 具体的な型を紹介している。
よくある質問
転職エージェント経由で内定をもらえる確率は?
エージェント経由で内定をもらったらどうしたらいいですか?
転職エージェントのダメな特徴は?
転職エージェントで内定をもらった後、断ってもよいですか?
参考・出典
- UPPGO株式会社「ITエンジニア転職において本当に役立ったおすすめ転職エージェント・サイトを転職経験者964名を対象に調査【転職UPPP】」: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000014.000064254.html
- マイナビエージェント「転職エージェントの内定率はどれくらい?」: https://mynavi-agent.jp/service/about_employment_agency/faq/16.html
- キャリアアップステージ「転職成功者は何社受けてる?平均応募社数や通過率・内定率など転職データを大公開」: https://asiro.co.jp/media-career/50272/
- Qiita「転職ドラフトを使ってみたら、200万円以上の年収UPで4社内定を獲得した話」: https://qiita.com/taichi6930/items/9a9a2784a46a74c3668c
- Qiita「50代・COBOLオンリー・PM経験ありで転職活動したら内定3社取れた話(2026年)」: https://qiita.com/Konini64/items/66fdc66382e6f0544294
- note「転職エージェントに断られて直接応募したら内定が出た話」: https://note.com/tightsnokiyomori/n/n268cee26c995
- サイゼントアカデミー「未経験からエンジニア転職を成功させる方法とリアルな体験談」: https://academy.cyzennt.co.jp/blog/%E6%9C%AA%E7%B5%8C%E9%A8%93%E3%81%8B%E3%82%89%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%8B%E3%82%A2%E8%BB%A2%E8%81%B7%E3%82%92%E6%88%90%E5%8A%9F%E3%81%95%E3%81%9B%E3%82%8B%E6%96%B9%E6%B3%95%E3%81%A8%E3%83%AA/
- マイナビエージェント「転職エージェント経由では内定辞退できない?伝え方からリスクまでまとめて解説」: https://mynavi-agent.jp/service/faq/agent/1713.html
- 株式会社カケハシスカイ「転職エージェントの担当が合わない…よくある理由と辞めたいときの対処法」: https://www.kakehashi-skysol.co.jp/media/post-2038/