エンジニアの志望動機 例文15選|Web系・SIer・社内SEなど応募先タイプ別の書き方と、求人票から組み立てる5手順【2026年10月版】
志望動機の例文を探すと、「御社の理念に共感し」「最新技術に触れたい」といった、どの会社にも出せる文が大量に出てきます。経験者の転職でこれを使うと、書類では読み飛ばされ、面接では「で、なぜうちなの?」の一言で崩れます。
この記事は、現役エンジニアが中途で応募するときの志望動機を、応募先のタイプ(Web系自社開発・BtoB SaaS・SIer・受託・社内SE・スタートアップなど)ごとに例文で示します。あわせて、例文を自分用に書き換えるための「求人票から組み立てる手順」と、転職理由と矛盾させないチェック方法を、厚生労働省と人事担当者調査のデータを根拠に整理します。
- 書類選考で人事が最も見るのは志望動機ではなく経験した業務内容(78.4%)。志望動機(41.6%)は、その経験が求人の業務にどうつながるかを説明する役割で書く。
- 情報通信業の会社が転職者を採る目的は「既存事業の拡大・強化」が64.1%(全産業39.5%)。「どの事業・プロダクトを、自分の経験でどう伸ばすか」まで書くと刺さる。
- 志望動機は求人票の5か所(募集背景・業務内容と変更の範囲・要件・この会社だけの材料・転職理由との照合)から組み立てる。例文はその後で型として使う。
- 応募先タイプごとに評価軸が違う。Web系はプロダクトと改善、SIerは上流と調整、社内SEは事業理解とベンダー管理、が軸になる。
01採用側は志望動機で何を見ているか
例文を見る前に、採用側が中途採用で何を評価しているかを数字で押さえます。ここを誤解したまま書くと、志望動機に「熱意」を盛るほど評価が下がる、ということが起きます。
書類選考では「経験」が先、志望動機は半数以下
学情が企業の人事担当者295件に聞いた調査(20代のキャリア採用、2026年5月発表)では、書類選考やスカウトを送る際に評価する点は次の順でした(複数回答)。
書類の段階では、志望動機は「経験」を大きく下回ります。一方、面接では「コミュニケーション力」75.2%、「人柄・社風との相性」67.6%、「仕事に対する姿勢や考え方」65.2%が上位でした。つまり、書類の志望動機は「経験と求人の接点の説明」、面接の志望動機は「考え方と相性の確認材料」として使われます。熱意の言葉を並べるより、経験の事実を求人の業務に結びつける方が、両方の段階で効きます。
IT企業が転職者を採る目的は「既存事業の拡大・強化」
厚生労働省の「令和7年転職者実態調査」(2026年9月25日公表)では、転職者を採用した事業所に、採用で重視した事項を聞いています。情報通信業の結果は全産業と大きく違います。
| 転職者の採用で重視した事項(複数回答) | 情報通信業 | 全産業 |
|---|---|---|
| 既存事業の拡大・強化 | 64.1% | 39.5% |
| 人員構成の歪みの是正 | 42.7% | 48.3% |
| 組織の活性化 | 39.8% | 31.7% |
| 新規事業分野への進出 | 13.5% | 4.3% |
| 新技術の導入・開発 | 4.4% | 1.3% |
出典: 厚生労働省「令和7年転職者実態調査の概況」表3。回答のあった事業所を100とした割合。
また同調査で、「専門的・技術的な仕事」で転職者を採用した理由は「経験を活かし即戦力になるから」64.1%、「専門知識・能力があるから」51.2%が上位で、「離職者の補充のため」も44.3%ありました。
ここから言えるのは、IT企業の中途採用の多くは「今ある事業やプロダクトを伸ばす人手」を探しているということです。「新しい技術に挑戦したい」を前面に出す志望動機は、採用側の目的(既存事業の強化)とずれやすい。「御社の○○(既存の事業・プロダクト)の××を、私の△△の経験で強化できる」という形の方が、採用目的と一致します。
転職者自身が会社を選んだ理由も「仕事内容」と「技能が活かせる」
同じ調査の個人調査で、転職者が現在の勤め先を選んだ理由(3つまで)は「仕事の内容・職種に満足がいくから」40.2%、「自分の技能・能力が活かせるから」38.4%が上位で、「賃金が高いから」は18.8%でした。一番の理由に絞ると「技能・能力が活かせる」17.7%が最多です。
志望動機の素材として正面から書けるのも、この2つ(仕事内容と、技能が活かせること)です。年収や働き方が本音でも構いませんが、それだけを志望動機にするのは避け、仕事内容の話を主軸にします。
02経験者の志望動機は「3要素+1」で書く
経験者の志望動機は、次の3要素に、必要に応じて1つを足す形で書くと崩れません。
| 要素 | 書くこと | 材料の出どころ |
|---|---|---|
| ① なぜこの会社か | 事業・プロダクト・顧客・技術のうち、他社と違う具体的な1点 | 求人票の募集背景・業務内容、テックブログ、IR、プレスリリース |
| ② 何が活かせるか | 必須要件に対応する自分の経験を、規模・期間・数値つきで1〜2個 | 職務経歴書の案件 |
| ③ 入社後に何をするか | 最初に担う業務と、その先に伸ばしたい領域 | 業務内容と「変更の範囲」 |
| + 転職理由との接続 | 今の職場でできないことが、この会社ならできる理由(不満の言い方はしない) | 転職理由 |
長さの目安は、職務経歴書や応募フォームの志望動機欄なら200〜300字、面接で口頭なら1分前後です。300字を超えると、書類では②と③が埋もれます。面接では短く話して、深掘りされた所で具体を足す方が、相手の聞きたいことに答えられます。
03求人票から志望動機を組み立てる5手順
例文を自分用に書き換えるには、材料が要ります。材料はほぼすべて求人票にあります。書き始める前に、次の5か所を読みます。
手順1:募集背景を読む(増員か、欠員か、新規か)
求人票の「募集背景」「ポジションの魅力」欄に、なぜ今採るのかが書かれていることが多いです。増員(事業拡大・新機能開発)なら「どの事業を伸ばすための増員か」、欠員補充なら「どの役割が空いているか」、新規なら「何を立ち上げるのか」を1行で言えるようにします。前述のとおり、IT企業の中途採用は既存事業の拡大・強化が中心なので、「○○の拡大に伴う増員」と書かれていれば、志望動機の①はその○○に寄せます。
手順2:業務内容と「変更の範囲」を読む
2024年4月の改正職業安定法施行規則で、求人時に明示すべき労働条件に「従事すべき業務の変更の範囲」「就業場所の変更の範囲」が追加されました。ここで言う変更の範囲は、入社直後だけでなく、将来の配置転換などの見込みも含みます。
志望動機の③(入社後)を書くときは、入社直後の業務だけでなく、この変更の範囲まで読みます。たとえば「(雇入れ直後)Webアプリケーション開発(変更の範囲)会社の定める業務」なら幅が広く、「(変更の範囲)プロジェクトマネジメント、顧客折衝を含む」とあれば、開発専任の志望動機はずれます。「ずっと手を動かしたい」が本音なら、ここで応募先を見直すのも手順のうちです。
手順3:必須・歓迎要件と自分の経験を対応表にする
必須要件・歓迎要件を1行ずつ書き出し、横に自分の案件・期間・数値を1つずつ当てます。志望動機の②に入れるのは、必須要件に当たる経験のうち、いちばん数字で語れるものです。歓迎要件にしか当たらない経験は、③(入社後に伸ばす)側に回します。
| 求人票の要件(例) | 自分の経験(例) | 志望動機での使い方 |
|---|---|---|
| 必須:Go または Java での API 開発経験 3年以上 | Java/Spring Boot で決済系 API を4年、ピーク時 300 rps | ②の主材料 |
| 必須:AWS 上での運用経験 | ECS・RDS の運用、監視設計 | ②に1行で添える |
| 歓迎:プロダクトの KPI を見た改善経験 | なし(SIer のため) | ③で「伸ばしたい領域」として書く |
この対応表は、そのまま職務経歴書の作成にも流用できます。対応が取れない必須要件が2つ以上あるなら、志望動機の書き方ではなく応募先の選び方の問題です。書類選考が通らない原因の切り分けも参照してください。
手順4:「この会社だけ」の材料を拾う
求人票だけだと同業他社と差がつきにくいので、次のどれかで1つだけ材料を足します。
- テックブログ・登壇資料:アーキテクチャの移行、開発体制、障害の振り返り。Web系・SaaS では最も具体的な材料になる
- IR資料・決算説明資料(上場企業):どの事業に投資しているか、どのセグメントが伸びているか。SIer・事業会社で使いやすい
- プレスリリース:新機能・新サービス・提携。募集背景の「増員」の理由がここに出ていることがある
- プロダクトを実際に使った感想:BtoC なら必須級。「使ってみて○○が不便だった、ここを△△で改善できる」まで言えると強い
手順5:転職理由と照合する
最後に、自分の転職理由(今の職場を辞める理由)が、この会社で解消されるかを確認します。たとえば転職理由が「工程が下流に固定されている」なのに、応募先の業務内容がテスト・保守中心なら、どんな志望動機を書いても面接で矛盾が出ます。照合の具体例は7章で扱います。
04応募先タイプ別の評価軸
同じ「エンジニア」の求人でも、応募先のタイプによって志望動機で見られる点が違います。例文に入る前に、軸を確認しておきます。
| 応募先タイプ | 見られる点 | 刺さる材料 | ずれやすい言い方 |
|---|---|---|---|
| Web系自社開発(BtoC) | プロダクト・ユーザーへの関心、改善を回す姿勢 | 実際に使った感想、指標を見た改善経験 | 「モダンな技術を使いたい」だけ |
| BtoB SaaS | 顧客業務の理解、品質・運用への感度 | 業務システム開発で得たドメイン知識 | 「自社サービスに関わりたい」だけ |
| SIer(元請・プライム) | 上流工程・顧客折衝・PM への意欲と再現性 | 要件定義への関与、調整した関係者の数 | 「技術を極めたい」(上流志向と逆) |
| 受託開発 | 技術の幅、見積もりと納期の感覚 | 複数案件・複数スタックの実績 | 「1つのサービスを長く育てたい」 |
| 社内SE・事業会社のIT部門 | その業界・事業の理解、ベンダー管理、社内調整 | 業務部門との要件調整、内製化への関心 | 「残業が少なそう」「安定」 |
| スタートアップ | 守備範囲の広さ、不確実さへの耐性 | 0→1、1人で領域を持った経験 | 「制度が整っていない所で学びたい」 |
SIer から Web 系への移動では、商流と評価軸の違いを志望動機で埋める必要があります。年収や書類での実務経験の翻訳はSIerからWeb系への転職の記事で詳しく扱っています。
05【経験者】応募先タイプ別の例文13選
以下の例文は、職務経歴書・応募フォーム向けに200〜300字で書いています。【】で囲んだ部分は、手順1〜4で拾った自分の材料に差し替えてください。会社名や数値は架空の例です。
【旅行予約サービス】の【検索から予約完了までの離脱改善】を担うポジションと伺い、志望しました。現職では金融機関向けシステムの詳細設計〜テストを5年担当し、【バッチ処理の見直しで処理時間を40%短縮】した経験があります。一方で、リリース後の利用状況を見て改善する機会はなく、自分が作ったものの効果を確かめられないことに限界を感じていました。貴社のテックブログで【検索APIのレイテンシ改善をA/Bテストで検証した記事】を読み、性能改善の経験を、ユーザーの数字で検証しながら活かせる環境だと考えています。
【中堅製造業向けの生産管理SaaS】を展開する貴社で、【受注〜出荷機能の開発】に携わりたいと考え志望しました。現職では製造業の基幹システム刷新を3社担当し、【受注・在庫・出荷の業務フローを要件定義から設計】してきました。個社ごとのカスタマイズでは同じ課題を何度も作り直すことになり、業務知識をプロダクトとして多くの企業に届けたいと考えるようになりました。募集背景にある【顧客数の拡大に伴う機能開発チームの増員】に対し、業務側の要件を設計に落とす経験で貢献できると考えています。
【飲食店向け予約管理サービス】の【バックエンド開発】ポジションに応募しました。現職ではSESとして3つの現場でPHP/Laravelの開発に携わり、直近の現場では【予約APIの改修と、テストコードの整備でカバレッジを30%から70%に上げる】取り組みを主導しました。現場が変わるたびに設計の背景を引き継げず、長く1つのサービスの品質に責任を持ちたいと考えています。貴社の求人票にある【既存機能のリファクタリングとテスト基盤の整備】は、直近の現場で取り組んだ内容と重なるため、入社直後から担えると考えています。
【自治体向けシステム】を元請として手がける貴社で、【基本設計からのプロジェクト参画】を志望します。現職では運用保守と結合テストを中心に担当してきましたが、障害対応の中で【仕様の曖昧さが原因の不具合が全体の半数近くを占める】ことに気づき、上流で要件を固める側に回りたいと考えるようになりました。保守の現場で【顧客の問い合わせ窓口として月20件程度の仕様確認】を担ってきた経験は、顧客との要件調整で活かせると考えています。将来的には【PMとしてプロジェクトを任される】ことを目標にしています。
【不動産管理会社向けのクラウドサービス】を自社開発する貴社に、【フルスタックエンジニア】として応募しました。現職の受託開発会社では、5年間で【12件の案件をReact/Railsで立ち上げ】てきました。納品後に改善の提案をしても、予算の関係で実装に至らないことが多く、リリース後の改善まで自分の手で回したいと考えています。貴社が【入居者向けアプリを新たに展開する】とのプレスリリースを拝見し、短期間で新規機能を立ち上げてきた経験を、新アプリの初期開発で活かせると考え志望しました。
【医療機関向けのオンライン診療サービス】を開発する貴社で、【予約・決済基盤の開発】に携わりたいと考え志望しました。現職ではECサービスのバックエンドを4年担当し、【決済代行会社の切り替えを、停止時間なしで完了】させた経験があります。ECで培った決済と可用性の知見を、より社会的な影響の大きい領域で使いたいと考えるようになりました。貴社の求人票で【決済基盤の刷新】が直近の課題として挙げられており、これまでの経験をそのまま活かせると考えています。
【全国に店舗を展開する】貴社の情報システム部で、【店舗システムの企画・ベンダー管理】を担いたいと考え志望しました。現職では小売・流通業の顧客を担当し、【POS連携と在庫管理システムの導入を4社】で行ってきました。ベンダーの立場では、導入後に業務がどう変わったかを見届けられず、事業の内側からシステムの優先順位を決める側に回りたいと考えています。【IR資料で、店舗DXへの投資を中期計画の柱とされている】ことを拝見し、導入側の経験をベンダー選定や要件の取りまとめで活かせると考えています。
【物流業務の内製化を進める】貴社のDX推進部で、【配車システムの内製開発】に携わりたいと考え志望しました。現職では社内SEとして基幹システムの保守とベンダー管理を担当し、【外注していた勤怠システムの改修をPython/Djangoで内製に切り替え、年間の保守費を約3割削減】しました。外注中心の現職では内製の範囲を広げられず、内製化を組織として進めている環境で開発に軸足を移したいと考えています。業務部門と要件を詰めてきた経験は、現場の運用に合ったシステムを内製する際に活かせると考えています。
【月間数千万PVのメディアサービス】を運営する貴社で、SREとして【信頼性と開発速度の両立】に取り組みたいと考え志望しました。現職ではオンプレミス環境の運用を担当し、【障害対応手順をAnsibleで自動化し、定型作業を月30時間削減】しました。手作業の運用を減らす取り組みを、クラウドとコードを前提とした環境で本格的に進めたいと考えています。貴社のテックブログで【SLOを導入してアラートを整理した経緯】を拝見し、運用の現場で培った障害対応の知見を、SLOに基づく運用設計で活かせると考えています。
【建設業向けの施工管理SaaS】を開発する貴社で、【2人目のバックエンドエンジニア】として事業の立ち上げに関わりたいと考え志望しました。現職では大規模サービスの決済領域を担当し、【新規決済手段の追加を企画から本番リリースまで1人で担当】した経験があります。組織が大きくなるにつれ担当範囲が細分化され、設計から運用まで一貫して持てる環境を求めています。【カジュアル面談でCTOの方から伺った、来年のマルチテナント化の計画】に対し、大規模環境での設計経験を活かせると考えています。
【クラウドネイティブな基幹システム刷新】に注力されている貴社で、【公共分野のプロジェクトマネージャー】を志望します。現職では【中央省庁向けシステムでチームリーダーとして15名を管理】し、要件定義から稼働まで担当しました。現職の公共案件はオンプレミス前提のものが中心で、クラウド移行の経験を積める機会が限られています。貴社の【決算説明資料で、公共分野のクラウド移行案件の受注が伸びている】ことを拝見し、公共分野の調達・要件定義の経験と、クラウド移行の需要が重なる環境だと考えました。
【開発組織を50名から100名規模に拡大する】計画の中で、【テックリードとしてチームの設計判断と育成】を担いたいと考え志望しました。現職では5名のチームのリードとして、【モノリスからの段階的なサービス分割を2年かけて完了】させ、その間にメンバー2名をレビュー担当者に育てました。現職では組織が当面拡大しないため、より多くのチームの技術判断に関わる経験を積みたいと考えています。分割の過程で作った設計レビューの仕組みは、貴社の組織拡大期に再現できると考えています。
【求人・採用管理のSaaS】を提供する貴社で、【フロントエンド開発】に携わりたいと考え志望しました。現職では社内向け業務システムの開発をC#で3年担当し、【入力画面の改修で、問い合わせ件数を月40件から15件に減らした】経験があります。この経験から使いやすさの改善に関心を持ち、業務時間外にTypeScript/Reactで【自作の勤怠アプリ】を開発しています。貴社の募集要項にある【管理画面のUI改善】では、業務システムの利用者の視点と、自主学習で身につけたReactの知識を組み合わせて貢献したいと考えています。
募集背景や配属チームの事情など、求人票に書かれていない情報は転職エージェントが持っていることが多いです。応募前に聞いておくと、志望動機の①と③が具体になります。
06【未経験・新卒】例文2選
「エンジニア 志望動機」で検索すると、未経験・新卒向けの情報が多く出てきます。経験者とは書き方の重心が違うので、型だけ短く示します。経験の代わりに「なぜエンジニアか(きっかけ)」「学習の具体物」「前職・学生時代の経験で活かせること」の3つを置きます。
営業として【中小企業へ業務システムの提案】を4年行う中で、顧客の課題を自分の手で解決できるエンジニアの仕事に関心を持ちました。この1年は業務時間外にJavaとSQLを学び、【基本情報技術者試験に合格】し、【顧客管理の小さなWebアプリ】を作成しました。貴社は【中小企業向けの業務システム開発】を中心とされており、営業で培った顧客の業務を聞き取る力を、要件のヒアリングで活かせると考えています。入社後はまず開発・テストを通じて基礎を固め、将来的には顧客と直接要件を詰められるSEを目指します。
大学の【ゼミで地域の商店街の売上データを分析】した際、データを集計する仕組みが整っていないために分析に時間がかかることを経験し、仕組みを作る側に関心を持ちました。【独学でPythonを学び、集計作業を自動化するスクリプト】を作ったところ、作業時間を大きく減らせたことが、ITエンジニアを志した直接のきっかけです。貴社は【地方自治体や地域企業のシステム】を多く手がけられており、地域の課題をITで解決したいという関心と一致しています。入社後は研修で基礎を固め、利用者の業務を理解したうえで設計できるエンジニアを目指します。
未経験から開発職を目指す場合、独学かスクールかで学習の証拠の作り方が変わります。どちらでも、志望動機に書けるのは「何を作ったか」「何に合格したか」という具体物です。
「学習の具体物」が志望動機の②になります。独学で手が止まっている場合は、スクールの無料カウンセリングで学習計画を相談するのも選択肢です。
07転職理由と矛盾させない作り方
面接で志望動機が崩れる原因で多いのが、転職理由との矛盾です。転職理由は「今の職場で何ができないか」、志望動機は「この会社で何ができるか」なので、転職理由の「できない」が、志望動機の「できる」と1対1で対応している状態が理想です。
| 転職理由(本音) | 面接での言い方 | 対応する志望動機の軸 | 合う応募先 |
|---|---|---|---|
| 下流工程から抜けられない | 要件定義から関わりたい | 上流・顧客折衝の業務がある | SIer元請、社内SE |
| 作ったものの効果が分からない | リリース後の改善まで担いたい | 指標を見た改善サイクル | Web系自社開発、SaaS |
| 現場が変わり経験が積み上がらない | 1つのサービスに長く責任を持ちたい | プロダクトの継続開発 | 自社開発、事業会社 |
| 評価が年次・社歴で決まる | 成果で評価される環境で働きたい | 評価制度の具体(逆質問で確認) | 評価基準を公開している会社 |
| 年収が低い・還元率が低い | (志望動機の主軸にはしない) | 担う業務の範囲・責任の大きさ | 商流の上位、自社開発 |
| 技術が古い | ○○の技術で△△を作る経験を積みたい | 技術スタックと、それで作るもの | 技術スタックが合う会社 |
表の右2列が埋まらない応募先は、志望動機の問題ではなく応募先の選び方の問題です。転職理由の言い換えそのものはエンジニアの転職理由 例文18選で、SES・SIer の不満を面接用に直す型として詳しく扱っています。
08NG例とBefore/After
NG1:どの会社にも出せる
社名を入れ替えて成立する文は、読む側にすぐ分かります。①(なぜこの会社か)を固有の事業・募集背景にするだけで変わります。
NG2:「学びたい」「成長したい」が主語
中途採用の目的は既存事業の強化です。「学ばせてほしい」より「何を出せるか」を先に書き、学ぶことは「準備している」形で添えます。
NG3:転職理由の不満がそのまま出る
NG4:生成AIの下書きをそのまま出す
生成AIで下書きを作ること自体は問題ありません。ただし、そのまま出すと「貴社の革新的なサービス」「多様な経験を活かし」のような固有情報のない文になりがちです。下書きを使う場合は、手順1〜4で拾った固有の材料(事業名・募集背景・数値・テックブログの記事名)を入力として与え、出てきた文に自分の数値が残っているかを確認してください。面接では書いた内容を深掘りされるので、自分で説明できない表現は削ります。
09面接で志望動機を話すときの深掘り対策
面接では、書類に書いた志望動機を起点に深掘りされます。前述の学情の調査どおり、面接では「仕事に対する姿勢や考え方」65.2%も見られるので、深掘りへの答えで考え方を示せるよう準備します。
- 「なぜ同業の○○社ではなく当社なのか」:手順4で拾った「この会社だけ」の材料で答える。同業他社と比べた違いを1つ言えればよい。比べていない場合は、正直に「○○社も見ているが、△△の点で貴社が第一志望」と言う方が崩れない。
- 「入社後、最初の半年で何をしたいか」:業務内容(入社直後)から答え、変更の範囲(将来)は「その後」として添える。いきなり「将来はPMに」と言うと、目の前の業務を軽く見ていると取られる。
- 「現職でそれはできないのか」:転職理由との接続が試される質問。異動や社内での取り組みを試したかどうかも含めて答える。
- 「当社のサービスを使ったことはあるか」:BtoC なら使っておくのが前提。BtoB で使えない場合は、デモ動画・ヘルプページ・導入事例を読んだうえで答える。
- 「ほかにどんな会社を受けているか」:応募先の軸が一貫しているかを見る質問。業界・職種がばらばらだと志望動機の信頼性が下がる。
面接の最後の逆質問で、志望動機で触れた事業・チームについて聞くと、志望度の高さが自然に伝わります。聞き方と答えの読み方はエンジニア転職の逆質問24問にまとめています。
10よくある質問
志望動機の良い例文はどれですか?
なぜITエンジニアになりたいのか、と聞かれたらどう答えますか?
IT業界を志望した理由の例は?
新卒ITエンジニアの志望動機の例文はありますか?
志望動機と転職理由はどう違いますか?
参考・出典
- 厚生労働省「令和7年転職者実態調査の概況」(2026年9月25日公表)表3・表4・表13 — https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/6-18c-r07-gaikyo.pdf
- 厚生労働省 転職者実態調査 結果の一覧 — https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/6-18.html
- 株式会社学情「20代キャリア採用の選考での評価ポイント」企業調査(2026年5月25日発表) — https://service.gakujo.ne.jp/wp-content/uploads/2026/05/260521-comenq.pdf
- 厚生労働省「2024年4月から募集時などに明示すべき労働条件が追加されます」リーフレット — https://www.mhlw.go.jp/content/001114110.pdf




